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議会報告 川崎市政

原油輸入額の推移から景気をみる2017/02/07    

珍しく日本経済新聞が実質賃金についてまともな報道をしています。

『16年の実質賃金5年ぶり増 プラス0.7%、物価下落が影響
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDF05H0E_W7A200C1000000/

厚生労働省が6日発表した2016年の毎月勤労統計調査(速報値)によると、物価変動の影響を除いた16年通年の実質賃金は前年から0.7%増えた。5年ぶりのプラスとなる。名目賃金にあたる現金給与総額が0.5%増と3年連続で増え、原油安や円高で物価が下がった要因も寄与した。ただ12月は原油高などで実質賃金が前年同月より0.4%減っており、先行きは不透明だ。(後略)』

6日に発表された実質賃金(物価の変動を除いた賃金のことで、名目賃金から消費者物価指数を除して算出される)は、2016年平均が5年ぶりに増加に転じました。

財務相の御用新聞みたいな新聞社だから、てっきり「ようやくアベノミクス効果で実質賃金が増加に転じました」とか報道するのかと思いきや、意外にもちゃんと真実を伝えています。

記事のとおり、実質賃金が上がったのではなく、たんに物価が下落したことにより実質賃金が数字上増えて見えているだけなのです。

過日の1月27日に総務省から発表された『2015年基準 消費者物価指数 全国2016年平均』をみますと・・・

コアコアCPI(酒類を含めない食料及びエネルギーを除く総合消費者物価指数)は、2015年平均が「1.0」だったのに対し2016年平均は「0.3」に減り、日銀が指標としてきたコアCPI(生鮮食品を除く総合消費者物価指数)は2015年平均が「0.5」で2016年平均が「-0.3」となり、リーマン・ショック以来、再びマイナスに転じました。

株価等の金融経済のほうは上がったの下がったのとなにかと喧しいですが、巷の実体経済のほうは深刻な状況です。

ちなみに、日本の原油輸入額の推移からも景気の落ち込み具合がよくわかります。

2004~2008年にかけて輸入額が上昇しているのは、主として米国の住宅バブルの影響かと思われます。

国内需要は依然としてデフレ状態でしたので。

その証拠に、2008年9月のリーマン・ショックによって2009年には極端に落ち込んでいます。

リーマン・ショックによる落ち込み以降、再び増えつつありましたが、2012年をピークにしてまた下降しはじめ、2015年はリーマン・ショックのときよりも原油輸入額は減っています。

それだけ国内需要とともに海外需要も芳しくないということなのでしょうか。

この間、日本の輸出産業が増益してきたのは、日本銀行の量的緩和で為替が円安になったために額面上で収益が増えただけのことです。

昨日も、地元の商店主のかたから嘆きの声を頂きました。

巷の景気は、まこと冷え切っているとのことです。

一刻もはやく財政出動によって内需を創出しないと、実体経済に生きる商店街等の巷の事業主さんはもちろん、そこで従事している皆さんがたもほんとうに干上がってしまいます。

それらは街の衰退に直結します。

むろん、国の衰退にも・・・