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議会報告 政治・経済

ブラック企業2016/12/26    

電通の新入社員だった高橋まつりさんが過労のために自殺されてから、本日で1年を迎えるのだそうです。

私は、企業をブラック化させている最大の理由は、デフレと、株主資本主義にあると考えております。

物価と所得(特に実質賃金)が相乗的に縮小していくデフレ期には、低価格・高付加価値のモノやサービスでなければ売れません。

いや、高付加価値というよりも、内閣官房参与の藤井聡先生がご指摘の「過剰サービス」と言ったほうが適切な表現かもしれません。

過剰サービスを低価格で提供する場合、そのシワ寄せは、むろん従業員に重くのしかかります。

そのうえで、株主への配当利益を最大化しろ、などと言われた日にゃ・・・

まさに藤井官房参与が言われるように、デフレを脱却しないまま生産年齢人口の減少によって結果的に供給不足になると、それまでの過剰サービスを通常サービスに戻さないかぎりその従業員への「シワ寄せ」は最高潮に達します

下のグラフのとおり、アメリカやチャイナと比較すると明らかなのですが、我が国の名目GDP(価格面からみた国内の生産や所得の合計)だけが一向に増えていません。

要するに、上のグラフは我が国のデフレがいかに長期的で、かつ深刻化しているのかを物語っています。

繰り返しますが、GDPが増えないなかで株主資本主義化を進めれば、賃金は抑制されて、従業員の仕事量だけが増えていくことになります

そのデフレ化と株主資本主義化を促進する政策が、まさに「構造改革」です。

言うまでもなく、この構造改革を悪戯に推し進めてきたのがアベノミクスなのです。

そうしたなか、本日の日本経済新聞に次のような記事が載っていました。

『正社員の副業後押し 政府指針、働き方改革で容認に転換
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS25H1D_V21C16A2MM8000/

政府は「働き方改革」として正社員の副業や兼業を後押しする。企業が就業規則を定める際に参考にする厚生労働省の「モデル就業規則」から副業・兼業禁止規定を年度内にもなくし「原則禁止」から「原則容認」に転換する。複数の企業に勤める場合の社会保険料や残業代などの指針もつくる。働く人の収入を増やし、新たな技能の習得も促す。(後略)』

だからさぁ、デフレを脱却しないでこんなことをしたら、低賃金のままに更なる仕事が増えちゃうだけでしょうに。

いま為すべきは・・・・

1) まずは政府の財政出動で総需要を増やすこと。

これはイコール、デフレの脱却を意味します。

2) 次に株主資本主義を、かつてのように公益資本主義に戻すこと。

これはイコール、労働分配率の上昇を意味します。

この2つで、企業のブラック化を阻止することが可能です。

程よい湿度(環境)がそのウィルスを繁殖させるように、ブラック企業にとってデフレは程よく居心地よい環境なのです。

今やアベノミクスこそがデフレを深化させていることを、私たち日本国民は認識するべきです。

奇しくも今日で、第二次安倍政権が発足して丸4年が経ちました。