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議会報告 川崎市政

収支均衡して国滅ぶ!?2016/12/22    

本日、2017年度予算案が閣議決定されました。

一般会計の歳出総額は97兆4547億円とのことです。

歳出総額が5年連続で過去最高を更新したことを受けて、さっそく日本経済新聞が次のような悪意に満ちた報道をしています。

『17年度予算案、過去最大97兆4547億円 閣議決定
http://www.nikkei.com/article/DGXLNSE2INK01_S6A221C1000000/?dg=1&nf=1

(前略)日本は国と地方が抱える借金の残高が1000兆円を超える。主要国で最悪の財政状況にもかかわらず、歳出の膨張が止まらない。(後略)』

相も変わらず、国家財政家計簿的視点でみることしかできない哀れな新聞社です。

「我が家には借金がある。だから出費を減らさなきゃ・・・」という理屈は、家計簿的には確かに正義です。

だって、家計には「徴税権」「通貨発行権」もないのですから。

ぜひ皆さん考えてみてください。

もし仮に、皆さんのご家庭に「徴税権」「通貨発行権」の2つの権限が与えられたとしたら、どうなさいますか?

・・・・明日、住宅ローンの引き落としがあるのに銀行口座には残高が足りない!

あっ、そういえば、我が家には通貨発行権があるんだった!

印刷して口座に入れておこう!

それに我が家には徴税権という安定収入があるから、その先も安心だわ!・・・

となります。

この夢のような権限をもっている存在が政府なのです。

このように言うと、そんなにおカネを印刷していたらハイパーインフレ(物価が一年間に130倍に跳ね上がる状態のこと)になってしまうのでは?

という疑問を呈される人もおられるでしょう。

お答えします。

例えば、ジンバブエのようにモノやサービスの供給量が極端に少ない国であればそうなります。

現にジンバブエはハイパーインフレーションになりました。

しかしながら、いまの我が国はデフレ(供給過剰)で苦しんでいるのです。

即ち、物価が上昇しない、むしろ下落しているディスインフレの状況です。

ディスインフレで苦しんでいる国が、どうしてハイパーインフレの心配をする必要があるのか。

インフレ率が上昇しはじめたら、徐々に財政と金融を引き締めていけばいいだけの話しです。

少し品のない表現になりますが、便秘で苦しんでいる患者さんに、下痢の心配をして適切な処方箋を示さない医者を藪医者というのではないでしょうか。

要するに、供給過剰(=需要不足)というデフレ期においては、徴税権と通貨発行権を有する政府こそが、財政を出動させて不足する需要の穴埋めをする必要があるのです。

そうするとまた、「そんなことしたら日本は借金で破綻するぅ~」という声が聞こえてきそうです。

破綻とは債務不履行のことですよね。

債務不履行とは、家計簿でいえば、ローンの引き落とし日に銀行口座におカネが足りず債務の返済が滞ることです。

安心してください。

引き落とせますよ。

どうして?

日銀がおカネを印刷しますから。(実際には、デジタルデータなので印刷はしない)

ここがポイントなのですが、日本政府の負債(国債)は、ことごとく日本円、即ち自国通貨建てで発行されてきたことです。

もしこれが、ドルなどの外貨建て通貨で発行されてきたとしたならば、そうはいきません。

だって、日銀にドルを発行する権限はありませんから。

一方、地方行政には徴税権はあっても通貨発行権がありませんので、ある程度の財政規律が求められます。

とはいえ、あまりに緊縮しすぎると、域内総生産(域内GDP)が激減してしまい、その自治体の税収はかえって減ってしまいます。

なので地方行政といえども、デフレ期にはある程度の支出が必要です。

ですが、現実には、各自治体が安倍政権に勝るとも劣らないほどの緊縮財政路線を敷いています。

むろん、川崎市もそうです。

下のグラフは、川崎市の土木費の推移です。

土木費とは、道路、河川、港湾、上下水道、公園、公営住宅などへの投資額の合計です。

グラフのとおり、予算の絶対額も、総予算に占める割合も右肩下がりの状況です。

例えば、川崎市のとある区の河川では・・・

老朽化のために、護岸ブロックや、パラペットという河川管理用通路のコンクリートが酷く損傷しており、このまま放置すれば護岸はもちろん付近の橋梁や道路が崩落します。

ですが、行政の緊縮財政路線のために抜本的対策がとれないでいます。

ただ、所管局(川崎市上下水道局)の名誉のために言っておきますが、所管局は所管局でこの事実をしっかりと認識していて、予算を確保してすぐにでも対処したいのです。

ですが、緊縮路線(収支均衡)主義の財政局らの厳しいご査定があって、なかなか予算がつかないのです。

結果、市民(国民)の安全よりも、川崎市の財政均衡のほうが優先されている状況になっているわけです。

現在、国とは違って川崎市の財政収支は均衡しています

そりゃぁ、そうですよね。

市民の安全を確保する為の事業が犠牲にされているのですから。

まるで早急に施術が必要な子供をもつ親が、おカネがないことを理由に病院に連れてゆくこともなく我が子を死に至らしめるようなものです。

徴税権も通貨発行権もありながら、何もしない政府って、そういう親以下ではないでしょうか。

「日本は国の借金で破綻するぅ~」というデマが、我が国を亡国へと導いています。