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議会報告 政治・経済

新聞の読み方・・・日銀短観2016/12/14    

本日(12月14日)、12月の企業短期経済観測調査、いわゆる日銀短観が発表されました。

さっそく、菅官房長官の記者会見での発言をもとに日本経済新聞社が記事を書いています。

『官房長官、大企業の景況感改善「緩やかな回復基調にある」
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL14HGH_U6A211C1000000/

菅義偉官房長官は14日午前の記者会見で、同日発表の12月の企業短期経済観測調査(日銀短観)で大企業・製造業の業況判断指数が1年半ぶりに改善したことについて「景気は緩やかな回復基調にあると考えている」との見方を示した。続けて「景況感の先行きには慎重な見方もあるので今後の景気動向を注視していく」と景況感の先行きについて引き続き慎重に見ていく考えを示した。』

記事は、「先行きは慎重にみなければいけないが、大企業・製造業の指数が改善したので景気は緩やかに回復している」と言いたいようです。

そこで、日銀短観の業況判断をみてみましょう。

業況判断とは、大企業、中堅企業、中小企業のそれぞれに、現在の景気は・・・「良い」「さほど良くない」「悪い」・・・のいずれかを選択してもらって、「良い」-「悪い」で導きだされる統計です。

今回の調査では・・・

「良い」から「悪い」をひくと、大企業(製造業)は「10」で、中堅企業(製造業)が「6」、中小企業(製造業)は「1」でした。

一方、先行きはどうか?という質問に対しては・・・

大企業(製造業)が「8」、中堅企業(製造業)が「2」、中小企業が「-1」でした。

さらにこれを時系列でみてみます。

時系列でみると歴然ですが、大企業も中堅企業も中小企業も、リーマン・ショック以前の水準(景況感)には遠く及ばない状況が続いています。

というか、及ぶはずもありません。

実質消費もインフレ率もマイナスで、再デフレ化しているのですから。

新聞は時おり、時系列でみせることなく、一部(一時)の数字だけを見せ、それをクローズアップさせて世間を惑わすときがあります。

先述の日本経済新聞の記事は、大手製造業の「10」という一番いい数字を殊更にクローズアップさせています。

しかしグラフをご覧のとおり、時系列でみると、極めてショボイ数字にすぎません。中小企業にいたっては「悪い」のほうが上回っています。

このように、現状を正しく把握できないと、正しい解決策を導きだすことができません。

国民経済は、金融政策と財政政策の政策パッケージを求めています。