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議会報告 政治・経済

薬価も米国様のご意向で決められる!?2016/12/07    

1989年は私が大学に入学した年です。

といって私の話はどうでもいいのですが、この年に昭和天皇が崩御され平成へと元号が変わり、この年にベルリンの壁が崩れ、さらに1991年にソビエト連邦が瓦解して冷戦に終止符がうたれました。

また、この年の暮れの東京証券市場の大納会において、日経平均株価が史上最高値をつけつつも、翌年から下落の一途をたどって1991年にいわゆるバブル経済が崩壊しました。

そして何よりも、この年に「日米構造協議」がはじまっています。

ブリタニカ国際大百科事典は、日米構造協議を「日米両国の対外収支の不均衡是正に向けてマクロ経済の政策協調努力を補完するものとして・・・ナンチャラカンチャラ」と、それらしい解説をして誤魔化していますが、要するに「米国企業(グローバル企業及び投資家)が儲けやすいように、日本の経済構造(商慣習や社会構造を含む)を解体せよ」という宗主国様からの一方的であからさまな日本政府への要求です。

現在に至るも行われている愚策として有名な「構造改革」構造とは、この「日米構造協議」構造のことです。

例えば米国の街には、日本にあるような「商店街」という概念がありません。

そこで米国は日本政府に対して「日本の商店街を守っている大店舗規制法は非関税障壁ではないか」とやります。

因みに、非関税障壁とは、関税以外の貿易障壁のことをいいます。

貿易障壁とは、あくどい外資から国内の産業を守るためのツールと思ってください。

宗主国様は「属国の分際で、米国企業のビジネスを邪魔するとは何事か」と言うわけです。

堪らず、腰ぎんちゃく政治家が「恐れ入りましてございます」とか言って、大店舗規制法は撤廃されトイザらスなどの外資系大型店舗が日本で商売をはじめるようになりました。

結果、我が国では街のおもちゃ屋さんが姿を消していきました

次いで、スーパーから専門店、ホームセンター、ショッピングセンター等々の大型小売店が駅前にも郊外にも乱立して日本の商店街は衰退していきました

その「恐れ入りましてございます」と言って揉み手をして構造改革を進めた政治家が当時、自民党幹事長として日米構造協議に応じた小沢一郎氏です。

因みに1994年以降、「日米構造協議」は、いわゆる「年次改革要望書」へと名称が変わりました。

年次改革要望書の正式名称は、「日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく要望書」です。

要するに、「協議では生温い、はっきりと要望にしよう」となったのです。

そしてさらに2000年代に入って属米首相で有名な小泉純一郎氏が、宗主国のアフラック様のために郵政3事業を民営化し、それだけでは属米感情を満たしきれなかったのか、様々な構造改革を進めました。

1990年初頭からはじまった構造改革が未だ続いているのですから、デフレが20年間続いているのも頷けます。

冷戦時代、あまり日本を経済的に貧しくしてしまうと、やがて日本で共産革命が起こって東側陣営に取り込まれる可能性がありました。

冷戦時代の米国は、それを恐れていました。

であるからこそ米国は、日本の安全保障を肩代わりしつつ、かつ経済的発展を容認してきたのです。

ところが、ソビエト連邦が消滅し冷戦が終わった。

「待てよ。冷戦の勝利者は米国でなく、ひょっとして日本じゃねえの!?」となり、1989年から日本に対して執拗に構造改革を求めてくるようになりました。

当時のCIA長官であったロバート・ゲーツ氏は、「冷戦が終わったこれからは、CIAの能力の相当部分を対日政策に投入する」と議会で発言しています。

構造改革はあらゆる分野に跨ります。

私たち日本人の生命と健康に関る医療の分野も例外ではありません。

例えば、日本では未だかろうじて、薬価を低く抑えるためのシステムが機能しています。

その日本の薬価を決める政府の審議会に「米国の製薬業界の役員を入れろ」と、先述の「年次改革要望書」においても要求され続けているのですが、さすがに厚生労働省の抵抗によって守られています。

以上のことを踏まえて、昨日(12月6日付け)のウォール・ストリート・ジャーナルの記事をご紹介します。

『米政府、日本の薬価引き下げ計画の見直し要求
http://jp.wsj.com/articles/SB12576561340667814139804582480002770121174?mod=WSJJP_Japan_LeadStory

米国政府は、日本政府が薬価引き下げの頻度を増やすよう計画していることについて、見直しを求める書簡を菅義偉官房長官に送った。米国のプリツカー商務長官は12月2日付の書簡で、日本の薬価引き下げ計画にいかに「失望している」かを説明。「医療関連製品のインセンティブ構造だけでなく、市場の予測可能性と透明性に対する深刻な懸念を引き起こす」と伝えた。東京の米国大使館と首相官邸はこの書簡に関するコメントを避けた。(後略)』