〒214-0012
川崎市多摩区中野島3-15-38-403
TEL:044-934-3302 / FAX:044-934-3725



議会報告 政治・経済

言い訳に苦しむ日銀2016/12/05    

2013年4月以来、日本銀行は異次元の量的・質的金融緩和(QQE)を導入し、マネタリーベース(日本銀行が発行した日本円の量)を273兆円以上も増やしました。

%e3%83%9e%e3%83%8d%e3%82%bf%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%99%e3%83%bc%e3%82%b9%e6%8e%a8%e7%a7%bb

ところが、目標にしていた「2年程度で2%の物価(インフレ率)目標」をまったく達成することができませんでした。いまやインフレ率はマイナスになっていますので・・・

その日銀が、達成できなかった理由を論文にしたそうです。

『物価2%未達、原油下落・インフレ予想失速が主因=日銀論文
http://jp.reuters.com/article/boj-article-idJPKBN13R0NA

日銀は2日、2013年4月の「量的・質的金融緩和」(QQE)導入時に打ち出した「2年程度」で、2%の物価安定目標が達成できなかった理由について、原油価格の下落と予想インフレ率が当初の想定よりも高まらなかったことが主因とする分析結果を論文として公表した。(後略)』

理由1.原油価格の下落。

理由2.予想インフレ率が当初予定よりも高まらなかった。

とのことですが、まったくもって納得できない理由です。

日銀の岩田副総裁は、「個別価格は一般物価に影響しない」と頑なに言いつづけ、個別価格が一般物価に影響する、と主張する専門家を「足し算エコノミスト」と揶揄していた人です。

もし個別価格が一般物価に影響しないのであれば、原油価格という個別価格はインフレ率いう一般物価には何ら影響を与えないということではないのか。

ところが一転して、インフレ率という一般物価が下がったのは、原油価格という個別価格が下落したことが原因だ、と平然と言い切るいい加減な男です。

現実には個別価格は一般物価に影響しますので、原油価格が高騰すればインフレ率に影響します。

そうすると今度は、インフレ率が上昇した原因を原油価格の高騰にあるとはせず、「金融緩和の効果だ」と何の恥ずかしげもなく言う。

その点、景気が上向くと「アベノミクス効果です」と言い、景気が悪化すると「天候不順の影響です」と言い逃れする石原伸晃にそっくりだ。

ついで理由2の「予想インフレ率が当初予定よりも高まらなかった」ですが、もはや、これは理由にすらなっていません。

貧血の理由を「それは血圧が下がったからです」と言っているに等しい。

それは原因じゃなくて症状だろうに、と取りあえず突っ込みを入れておきます。

日銀の金融緩和(マネタリーベースの拡大)の目的はデフレ脱却のためのインフレ率の上昇です。

それはそれで正しい政策です。

ただ、それと同時に、政府が公共事業をはじめ政府支出の拡大を図る」という財政出動政策が対にならないかぎり達成できない目標です。

金融緩和によって、どんなに金利が低くなったところで、デフレという需要不足状態が続いている限り、民間部門は「おカネを借りて投資しよう」とはしません。

民間部門にはデフレギャップを埋めることができない今こそ、政府(行政)が埋めるべきです。

日銀もそのことに薄々気づいているのでしょうが、それを認めてしまうと自分たちの主張のこれまでの非を認めることになってしまうので、上記のような理由にもならない理由を並べて誤魔化し続けているのです。

まるで大東亜戦争において我が国を敗戦に導いた帝国陸海軍のエリートたちにそっくりです。