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議会報告 政治・経済

楽観的過ぎる2016/11/28    

統計というのは面白いもので、常に全体をみていなければ真実に肉迫できないものです。

例えば、消費者物価指数(日銀が指標にしているコアCPI)は事実上、前年同月比で10カ月連続のマイナスであることから、モノやサービスの売れ行きが悪い、即ち個人消費が低迷していることがわかります。

ほか、様々な統計が内需の落ち込みを示しています。

ところが一つだけ景気改善を表す指標がでています。

それは実質GDPです。統計上は、

名目GDP ÷ 実質GDP × 100 = GDPデフレーター

という公式になっていますので、実質GDPが増えていなくても、消費者物価を含めGDPデフレーター(物価変動率)が実質GDP以上にマイナスに落ち込んでしまうと実質GDPが成長しているように見えてしまうのです。

さらには、輸入はGDPの控除項目になっていますので、輸入という控除項目が減ってしまうと、結果、GDPそのものが増えているかのようにみえてしまいます。

現在の日本は、まさにその状況になっています。

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現在の日本経済は、再デフレ化で深刻なほどに内需が落ち込んでいるにもかかわらず、統計上の理由から輸入の落ち込みによってあたかも実質GDPが増えているようにみえている」というのが妥当な表現だと思います。

ところが、これを政府・与党的にいうと、「内需及び物価に若干の弱さがみられるものの、実質経済は着実に成長している」とかいう表現になるのかもしれません。

毎日新聞は、次のような見出しをつけて報道しています。

『景気、依然綱渡り…年2.2%増
http://mainichi.jp/articles/20161114/k00/00e/020/109000c

2016年7~9月期の実質GDP成長率は、3四半期連続のプラスを維持したが、輸出増など外需頼みの構図となった。(後略)』

「依然、綱渡り・・・」というのは、いかにも楽観的すぎるのではないでしょうか。既に綱から落ちている状況が続いていると認識すべきです。

さすが、与太記事を書くことで有名な新聞です。