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議会報告 川崎市政

ネオリベ首長がネオリベ農業委員を任命する制度2016/11/19    

11月28日から始まる川崎市議会定例会に、「川崎市農業委員会の委員及び農地利用最適化推進委員に関する条例案」が上程され、その附則において「川崎市農業委員会の選挙による委員の定数に関する条例」の廃止が提案されます。

昨年、いわゆる「農協改革」の一環として、農業委員会等に関する法律が改正されたことに伴う条例改正案です。

この条例改正案は、農業委員の定数や新設する農地利用最適化推進委員の定数を定める一方、農業委員の選出方法が「選挙制と市長の選任制の併用」から「市長の任命制のみ」へと変更されたことから、任命過程の公正性及び透明性を確保するために附属機関として農業委員会委員選考委員会を新設するというものです。

ご承知のとおり、国会で改正されたのは、農業委員会等に関する法律だけではありません。農地法や農業生産法人法など一連の関係法が一括して改正されています。

これら一連の法改正により、外国資本が日本の農地を実質的に支配できるようになりました

例えば、これまでの農地法は、基本的には農業関係者以外の農地取得を認めていませんでした。それに、法人企業の農地取得についても厳しく制限していました。

なぜなら、農地が宅地転用されるなどして「農地が減る」ということは、日本の食料自給力が弱体化することになるからです。

しかし既に法律は改正されていますので、利益の上がらない農地は不動産ビジネスの対象となって、

農地  農地以外のビジネス  食料自給力の低下

は避けられません。

農業委員会は農地の転用を認めるか認めないかの権限をもっています。法改正以前の農業委員会は農業従事者を中心に構成されるようになっていましたが、法改正後は農業に無関係な人たちで定数の半分を占めることが可能になったわけです。

しかも、農業委員の選出方法は、「選挙制と市長の選任制の併用」から「市長の任命制のみ」へと改正されたのです。

要するに、ネオリベ(新自由主義)の首長が、ネオリベの農業委員を任命することで、農地の不動産ビジネス化加速するのです。しかもそこに外資規制はないのです。

自分たちの利益が最大化できるのであれば国民の安全保障などどうなってもいい、というのがネオリベの特徴です。

詰まるところ、農協改革の行き着く先は農協の解体です。全農を解体して子会社の全農グレインをアメリカの穀物メジャー・カーギルに売り渡し、農林中金やJA共済の市場をも外資に提供することです。

例えば、橋本政権時代の金融ビックバン、そして小泉政権時代の郵政改革は、我が国に何をもたらしたのでしょうか。

アフラックのがん保険が全国の郵便局で販売され、今や日本のがん保険市場の74%をアフラックが占めアフラックの全社利益の80%以上が日本で上げられています

全農が解体され、その子会社である全農グレインがカーギルに買収されたらどうなるか。

まちがいなく大量の遺伝子組換え作物が我が国に流入します。

むろん、遺伝子組換え商品の「表示義務」など、規制緩和の名のもとにいずれは撤廃されてスーパー等で平然と販売されることになるでしょう。

因みに、カーギルの社員食堂では遺伝子組換え作物は一切使われないそうです。そしてカーギルの経営陣や主要株主をはじめ、アメリカの上流階級の人たちは遺伝子組換え作物など絶対に食さないそうです。彼ら向けに、安全な食品を高額販売するビジネス(ルート)が確立されているのだそうです。

しかし、グローバリズムによって「1%」vs「99%」化が進み、「99%」の中に入った低所得のアメリカ人たちは遺伝子組換え作物を食さざるを得ないのだとか。

我が国においても、そうなる日が着実に近づいています。

当ブログでも繰り返し述べていますが、日本の農家をいじめているのは全農ではありません。政府です。

そして農協の解体は、日本の食料安全保障の解体でもあるのです。