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議会報告 政治・経済

滑稽な総理の賃上げ要請2016/11/17    

政府が経済界(経営側)に賃上げを要請する、いわゆる官製春闘が4年目を迎えました。

2013年9月に首相官邸が主催して、政府・経済界・労働界の合意形成を図る「経済の好循環実現に向けた政労使会議」の第1回が開催されたのがはじまりだったかと思います。

安倍総理は今年も経済界に賃上げ要請をする模様です。

『「官製春闘」首相正念場に 景気、賃上げ頼み
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO09628300X11C16A1EA2000/

政府が賃上げの旗振り役を務める「官製春闘」が4年目に突入する。消費テコ入れには従業員が手にする賃金の引き上げが肝要と考える安倍晋三首相は16日、単なる「賃上げ」ではなく、将来にわたって人件費の押し上げ要因になるベースアップ(ベア)の実施要請にまで踏み込んだ。脱デフレへ正念場を迎えた「官製春闘」だが、企業側の抵抗は根強い。(後略)』

これには、労働分配率の低下という根本的な問題があります。

大雑把に言いますと、労働分配率とは企業の粗利益に占める人件費の割合のことです。そして、労働分配率が低下している要因の第一は、何といってもグローバル資本主義(株主資本主義)にあります。

グローバル資本主義は1980年代の英米ではじまり、1990年代から世界的に広まりました。

我が国においても、1990年代から2000年代にかけて、構造改革の名のもとに各種規制が緩和・撤廃され株主資本主義化が進みました。

例えば、労働者の首を切れば経営者の給料が上がる「ストックオプション」を解禁したり、株主への配当を増やす「自社株買い」の規制を緩和したり、コーポレート・ガバナンスの強化とか言って、モノ言う株主化が進みました。加えて、よく知られているように、派遣法が改正されたりして非正規雇用の拡大も進みました。小泉内閣時代には製造業の正社員についてまで派遣社員化を進めるという愚行もありました。

以来、世界的な労働分配率の低下が顕著です。

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安倍総理は、歴代政権と同様に労働分配率を下げる構造改革を散々に進めてきました。にもかかわらず、経済界に賃上げ要請するという実に間抜けな話しです。

賃上げしたかったら構造改革を改めよ。構造改革はインフレ対策であって、デフレ対策ではないのですから。