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議会報告 政治・経済

7-9月期のGDP速報値2016/11/15    

昨日(11月14日)、7-9月期のGDP 1次速報値が内閣府から発表されました。

『GDP実質2.2%増 7~9月年率、輸出・住宅伸びる
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS14H11_U6A111C1MM0000/

内閣府が14日発表した2016年7~9月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値で前期比0.54%増、年率換算で2.2%増となった。プラスは3四半期連続。アジア向けを中心に輸出が伸び、国内でも住宅投資が堅調だった。一方、内需の2本柱である個人消費と設備投資はゼロ近傍で停滞した。(後略)』

さすが政府の御用新聞だけあって、見出しだけみると、まるでアベノミクスがうまくいっているかのように感じます。

ところが、名目GDPの内訳をみますと、
公的固定資本形成 ▲0.6%
政府最終消費支出 +0.6%
民間最終消費支出 ▲0.1%
民間住宅 +2.4%
民間企業設備 ▲0.4%
財・サービスの輸出 ▲0.5%
財・サービスの輸入(GDPの控除項目) ▲2.4%

・・・「ほとんど、マイナスやんけぇ!」と、思わず突っ込みを入れたくなります。

加えて、見逃してはならないのはGDPデフレーター

7-9月期は、マイナス0.3%でした。

名目価額から実質価額を算出するために用いられる価格指数のことをデフレーターといいます。要するに物価上昇率のことで、内閣府はこれをつかって実質GDPを算出しています。

実質GDP  名目GDP ÷ GDPデフレーター

意外に思われるかもしれませんが、名目GDPを実質GDPで除してGDPデフレーターを算出しているのではないんです。定点観測したデフレーターで名目を除すことで実質をはじき出しています。

なので、統計上、次のような現象が発生します。

例えばデフレによって、モノやサービスが売れず物価が下落し、名目GDPが増えない、もしくはマイナスになったとしても、デフレーターがマイナスになることで、統計の都合上、景気が悪くても実質GDPは増えてしまう、ということです。

即ち、GDPデフレーターがマイナス化すると、実質GDPは成長しているように見えてしまうわけです。

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今回の速報値によりますと、7-9月期の実質GDPの増加率はグラフのとおり前期比でプラス0.5です。それもGDPデフレーターがマイナス0.3だったがためにプラス化したにすぎません。

実質GDPの増加  GDPデフレーターの増加  名目GDPの増加

という正しいデフレ脱却の姿からは、ほど遠い状況です。

なのに、日本経済新聞社は見出しに「年率換算で2.2%増」とやっています。まるで大東亜戦争末期の大本営発表を彷彿とさせます。

国民に誤解を与えることなく正確な情報を伝えるのがメディアの務めだろうに・・・

この新聞社も「歴史の反省」が足りませんねぇ。