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議会報告 政治・経済

日本にも欲しい2016/11/12    

6月のブレグジットの際、なぜか日本国内ではイギリスのEU離脱に否定的な世論が形成されていました。

ブレグジットとは、要するにユーロ・グローバリズムの否定です。

もはやグローバリズム派と言っても過言ではないメディアらは、「ブレグジットは壊滅的な事態を引き起こす」だとか、「離脱した英国は世界で孤立する」だとか、「株式市場がクラッシュし、経済活動も停滞し失業率が急上昇する」だとか、散々に恐怖プロパガンダを煽ってブレグジットを阻止しようとしました。

一方、今回のアメリカ大統領選挙は、グローバリズムを否定するトランプ氏と、グローバリズムを肯定するクリントン氏の対決でしたが、やはりブレグジットの時と同様に、グローバリズム否定のトランプ氏は不人気でした。

ただ、多くの日本人はトランプ氏がグローバリズムを否定していることなど理解せずに「過激な発言を繰り返す人だから嫌だ」程度の評価だったのだと思われます。

それはそれとして・・・

間違いなく言えることは、グローバリズムは一部の勝ち組と圧倒的多数の負け組とに社会を分断することです。

例えばアメリカ。

下のグラフを見てのとおり、僅かながらにも実質GDPは増えてきました。(注:増えているものの成長率は極めて低くなっています。それがグローバリズムの特徴でもあります)

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一方、実質賃金の推移をみると、下のグラフのとおり見事な右肩下がりになります。

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要するに、成長の果実の大部分を一部の経営者と投資家が獲得する一方で、圧倒的多数の国民の実質賃金を押し下げ貧しくしていくのがグローバリズムなのです。

トランプ新大統領は、こうしたアメリカ国民の不満の受け皿になったにすぎません。

実はブレグジットも、実質賃金の低下に苦しむイギリス国民の不満の結果であり、政治的にはイギリス独立党などがその受け皿政党となって躍進しています。

あるいはフランスでも、フランス国民戦線が反グローバリズムの受け皿になって躍進を続けています。

党首のマリーヌ・ルペン氏は次のように言い切っています。

「フランスやアメリカを含む多くの国で、国家にこだわり、無節操なグローバル化に反対する流れが生じている。グローバル化は全体主義だとみなされている」

さらに彼女は、

「EUは段階的に欧州ソビエト連邦のような枠組みへと姿を変えつつある。EUがすべてを決め、見解を押しつけ、民主的プロセスを閉ざしている。(これが真実であることを知りたければ)『ヨーロッパの条約に対する民主的選択は存在しない』というユンケル欧州委員長の言葉に耳を傾けるべきだ」

うーん、なるほどです。

要するに、グローバリズムは国民主権(民主主義)を破壊するものだ、と彼女は言っています。

考えてみれば当然ですよね。グローバリズムとは国境の否定なのですから、詰まるところ国民国家の解体です。国民が主権を行使して政策を決定することができなくなるわけです。

例えば、大量の移民が流入して国民の雇用が奪われ実質賃金が下がっても、国策(主権行使)で移民を制限することができません。

フランス国民戦線やイギリス独立党だけでなく、例えばポーランドでも「法と正義」という反グローバリズム政党が躍進しています。イタリアでは「五つ星運動」、ギリシャでは「黄金の夜明け」、スペインでは「ポデモス」などなど、世界のあちらこちらでグローバリズムの矛盾を指摘しつつ国家主権の回復を追求する政党が躍進し、ネイティブ国民たちの不満の受け皿になっています。

残念ながら、我が国には、こうした政党は存在しません。

自民党も民進党もグローバリズム推進政党です。安倍総理に言わせると「もはや国境にこだわる時代は終わった」のだそうです。マリーヌ・ルペンがせせら笑っていますね、きっと。

唯一の反グローバリズム政党といえば日本共産党になりますが、この党は反グローバリズムであると同時に「反日」政党でもあり、安全保障政策はゼロ。経済政策といえば公共インフラへの投資を否定するなど間違いだらけです。

我が国にも欲しい。受け皿が・・・