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議会報告 政治・経済

自由貿易よりもデフレ脱却を2016/10/30    

ネオリベラリスト(新自由主義者)、あるいはグローバリストたちに言わせると、自由貿易は常に善なのだそうです。

しかし、本当にそうでしょうか。

例えば現在の日本はデフレ(供給過多)の直中にあります。そうしたデフレ状態において自由貿易を進めれば、ただでさえ供給過多なのに益々もって生産性が高まってしまいます。結果、国内の失業率が高まる可能性があり国民の貧困化が進みます。幸いにして、現在の日本は生産年齢人口比率の低下から失業率は改善に向かっていますが、実質賃金はアベノミクス以降、5ポイント近くも下落しています。

また、グローバリズムの進展によって資本移動が自由化されている以上、国内企業が自国以外で生産することが可能になりますので、このことも低賃金化などの雇用環境の悪化につながります。

現に19年間もデフレが続いている日本では、国内需要に期待できない企業らが対外直接投資を着実に増やしてきました。

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更に下のグラフをご覧ください。とりわけ、シナへの対外直接投資が盛んに進められてきました。

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仮に、こうした対シナを含めた対外直接投資ではなく、企業資金が国内への投資や消費に向かっていたとすれば、我が国はとっくの昔にデフレを脱却することができたでしょう。そしてGDP(所得)の拡大という意味での景気回復が可能になっていたはずです。

そうすれば税収も増え、政府負債の対GDP比率を低下させることもでき、年金支給額を引き下げたり、消費税を増税したりする必要も全くなかったでしょう。

何よりも罪深いのは、こうした日本の対中直接投資がシナの経済成長(GDP拡大)を後押ししてしまったことです。

GDPが拡大すれば、とうぜんのことながら軍事費が拡大します。デフレで経済成長(GDP拡大)しない我が国は絶対的にも相対的にも防衛費を減らし続けてきたのです。

下のグラフは先日のエントリーでも掲載したものですが、日本のGDPが世界に占める割合はデフレ突入以降に急速に低下しました。今や5%程度です。

一方、シナは今や15%を超えています。

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グラフを見ると、シナのGDPが世界に占める割合は2010年に日本を上回りはじめました。我が国固有の領土である尖閣諸島にシナが執拗に手を出し始めたのはちょうどこの頃からです。経済を成長させて軍事予算を増やし、その力に自信をもったからです。

これらは長引く日本国内のデフレによって企業の対中直接投資を増やしてしまった結果です。我が国は敵に塩を送り続けてきたのです。

いま我が国に求められているのは自由貿易ではなく、デフレからの脱却です。

なのに・・・

『日中韓、FTA交渉加速で一致 3カ国担当相が共同声明
http://www.asahi.com/articles/ASJBY4RCQJBYULFA002.html

日本、中国、韓国の3カ国の経済貿易相は29日、日中韓の自由貿易協定(FTA)などの経済連携交渉について、交渉加速化に向けてさらなる努力を行っていくことで一致した。・・・(中略)・・・会合には日本の世耕弘成経済産業相のほか、中国から高虎城・商務相、韓国から周亨煥(チュヒョンファン)・産業通商資源相が出席。声明では、日中韓FTAが「東アジアの経済統合に寄与する」とし、進展に強い意欲を示した。世耕氏は日中韓FTAについて官民で合同の協議体を立ち上げることを提案した。(後略)』

おそらく世耕氏をはじめFTA等の自由貿易協定を必要だとする人たちには「日本は外需がないとやっていけない」という自虐思想があるのだと思います。

デフレさえ脱却できれば、我が国は十分に内需でやっていける国なのです。