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議会報告 政治・経済

デフレと有事を無視するな2016/10/24    

去る10月21日に、農林水産省から発表された『畜産統計調査』によりますと、乳用牛飼養戸数は1万7,000戸で廃業等により前年に比べ700戸(4.0%)減少したとのことです。

一方、飼養頭数は134万5,000頭で、やはり前年に比べ2万6,000頭(1.9%)減少したとのことです。

自国の需要を自国の供給能力をもって賄うことのできる能力(割合)が大きい国を先進国といいます。またその能力(割合)こそが国力(安全保障能力)のバロメーターでもあります。

よって、乳用牛の飼養戸数および飼養頭数が減少している点で、我が国の食料安全保障の一部が明らかに毀損していることになります。

乳用牛(めす)の飼養戸数と頭数の累計を長期時系列でみると下のグラフのとおりです。

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ご覧のとおり、凄まじいほどの下降線です。

デフレの長期化で需要が増えず、加えて割安輸入製品との競合もあって、年々廃業に追い込まれてしまう業者さんが増えているのでしょう。

どうせネオリベ(新自由主義)信者やら、新古典派経済学に洗脳された構造改革派たちは、「別に国内事業者が潰れて廃業したって、輸入品があるんだからいいじゃ~ん」と言うのでしょうが・・・

あのですね。例えば天候不順や紛争やらで輸送ルートが滞ったらどうするの?

あるいは、輸入先の国と何らかの外交トラブルになって貿易が途絶えたらどうするの?

仮にそのような事態になったら、まちがいなく店頭の乳製品価格が一気に跳ね上がりますよ。それでも、そこそこのカネ持ちで運のいい人なら買えるのでしょうけど、おカネがあったとしても多くの人々が購入困難になることでしょう。

要するに、構造改革派の皆さんは「有事」というものを全く想定していないのです。

だからといって私は、「構造改革」が常に悪であるという気などさらさらありません。例えば旧ソ連のように、非効率な政府管理のもとで生産者が堕落し、常に生産性の低い状況(インフレ状態)がつづき、消費者ニーズが全く満たされない社会であるのなら、まさに構造改革は必要でしょう。

でも今の日本がそんな状態ですか?

むしろ今はデフレです。19年間もつづくデフレです。未だ出口の見えないデフレです。