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議会報告 川崎市政

川崎の都市イメージ2016/10/08    

きのう(10月7日)、川崎市議会にて決算審査特別委員会の総括質疑が行われました。

私も質問に立たせて頂き、未だ「公害のまち」という都市イメージを払拭できない川崎市の現状について質しました。

川崎市が平成16年に行った『シティセールス推進調査報告書―他都市の市民から見た川崎のイメージ調査―』では、なんと調査対象者の40.3%が「公害のまち」という都市イメージをもっている、という調査結果がでています。

あまりにも「ばつが悪かった!?」のか、そののち川崎市は同様の調査をしなくなってしまいました。

とはいえ、今もし同様の調査を行ったとしても、さして変わらない調査結果がでるのではないでしょうか。

私はこれまで当該問題について、たびたび市議会でとりあげてきました。

昭和46年(私の生まれた年です)の『厚生白書』に、工場から排出される硫黄酸化物(SO2)の濃度の各都市比較が掲載されています。

それをグラフ化すると・・・

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たしかに昭和42年の段階では、川崎市のSO2濃度は他都市に比べて高い数値になっています。

とはいえ、当時はほとんどの都市が基準値を上回っており、川崎市だけが基準値を上回っていたわけではありません。(注意:だからそれでよかった、と言っているのではございません)

しかしながら、昭和42年8月には『公害対策基本法』が、昭和43年6月には『大気汚染防止法』がそれぞれ制定される一方、川崎の市民、企業、行政の弛まない努力により、昭和44年には川崎市のSO2の濃度は基準値をやや上回っていたものの既に大阪市、尼崎市、あるいは東京都よりも改善されています。(でも大阪市や尼崎市や東京都は“公害のまち”とは言われない)

国による第一種公害地域指定は、本市の川崎区・幸区を含めて全国の41地域が指定されていましたが、大気汚染の状況や、それによる健康に対する影響等を踏まえて、今から28年前の昭和63年3月1日をもって、41の地域、すべての指定が解除されています。むろん、本市の川崎区や幸区も含めて。もしも川崎市が公害を克服していない状況であったとしたら、指定は解除されていなかったでしょう。

であるからこそ、その9年後には、川崎市は市議会での全会一致の議決を得て『健康都市宣言』を行いました。その際、市民から宣言に反対する請願も陳情も一切提出されておりません。

この宣言は事実上の公害克服宣言に等しかったのではないでしょうか。

さらには、東京高裁で『川崎大気汚染訴訟』の和解が成立したのはその後の平成11年5月のことですので、裁判結果がでる前に既に健康都市宣言がなされていたことは特に刮目すべき点であると思います。

因みに、東京高裁の和解において川崎市は法的責任を負っていません。過日の私の質問に対し川崎市の副市長が明確に答弁されています。

要するに、かつての川崎における大気汚染問題は、SO2等の濃度が昭和42年の段階においては基準値を上回っていたものの、そののち、各種の対策法が整備され、市民、企業、行政等の努力と取り組みによって、昭和40年代後半には既に他都市同様に改善されていたのです。

一方、中国からの越境大気汚染のような新たな問題が発生するなど、川崎市もまた他の都市と同様の課題を抱えながらも、環境先進都市として大気汚染問題を解決するなかで培ったノウハウを活かし問題解決にむけて取り組んでいるという話しです。

それを裏付けるように、昨日の私の質問に対して環境局長は、「かつての環境問題を市民、企業、行政が一丸となって取り組んだ結果、大幅な改善が図られてきた。その一方で、都市域に共通する広域的な問題として、PM2.5など対応すべき課題があり、九都県市など近隣自治体と連携して取り組んでいる」と答弁されました。

例えば、今日的課題としてのSPM濃度を各政令指定都市で比較すると、下のグラフのとおりになります。

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グラフは、各政令指定都市におけるSPM濃度の平成25年度平均を比較したものですが、川崎市のそれは平均以下の水準です

お隣の横浜市の数値が一番高くなっていますが、一説には地形上の理由からどうしても高くなってしまうとも言われています。また、熊本市や岡山市などの九州地方をはじめ西日本の政令指定都市の数値が高いのはおそらく大陸からの越境大気汚染の影響かと思われます。

少なくとも「横浜は未だ公害のまちだ」などという都市イメージはもたれていないのではないでしょうか。

どうして川崎だけが・・・

川崎には、そうなる根深い理由があるのです。