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議会報告 政治・経済

農家を苦しめているのは全農ではない2016/10/05    

自民党が農林部会長の小泉進次郎議員を中心に11月中に農業改革案を取りまとめます。

それを例のごとく、とあるワイドショー番組が・・・

小泉進次郎 vs 全農(農協)

と煽っていました。

小泉議員本人は「べつに農協とバトルをしているわけじゃない」と言っているようですが、小泉議員らが進めようとしている農協改革明らかに我が国の食料安全保障を脅かします

ところが、依然のブログでも書きましたが、川崎の農協(セレサ川崎)の幹部クラスでも小泉議員らが進めようとしている「農協改革」の真の意味など全く理解していないのが実状です。

昨日も、中田何某(元・○○市長)あたりがのこのこTVにでてきて、あたかも全農が農家を搾取しているかのような発言を繰り返していました。

バカも休み休み言え・・・

これまで日本の農家をいじめてきたのは、全農ではなく政府(自民党)だろうに

世界をみわたすと、先進国といわれている諸外国の農家は、日本では考えられないような手厚い保護を受けています。

下のグラフをご覧ください。

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イギリス、フランス、スイスなどは、所得の9割以上を政府に保障してもらっています。ほぼ公務員といっても過言ではありません。米国の小麦農家も所得の6割以上が税金なのです。

それに対し、日本の農家はわずか15.6%です。

この状況で、「農協をつぶして世界にうってでろ!」

と、言われたところで、日本の農家が国際競争に勝てるわけがありません。

一方、下のグラフは、農業産出額に対する農業予算の割合を国際比較したものです。

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グラフのとおり、日本の農家だけが特別に保護されてきたのではありません。むしろ、日本の農家だけが保護されてこなかったのです。

なぜ、欧米先進国の農家はそこまで政府に保護されているのでしょうか。それは食料安全保障のためです。(実は、防衛上の安全保障の理由もあるのですが、そのことについてはまた後日あらためて)

おそらく中田何某はそこまでの見識があって発言しているわけではないでしょう、きっと。だとしたら、あいかわらず軽石みたいに軽く、カンナ屑よりも薄っぺらい男だ。

しかも、全農は既にグローバルに国際展開しており、子会社の全農グレインを米国に置き、IPハンドリング(各農家の生産から作物の流通に至るまでの徹底した管理)を行うことで我が国に遺伝子組換え作物が流入しないように米国のカーギルと闘っています。つまり日本の食料安全保障を担っているのです。

遺伝子組換え作物を日本に大量輸出したいカーギルは、その全農グレインが邪魔でしょうがない。できれば買収したい。買収したいけど、親会社の全農が協同組合(株式会社ではない)であるため買収できない

よって、カーギルは米国政府や米国商工会議所を通じて日本政府に圧力をかけています。彼らの目論見は、自由貿易だのTPPだの市場原理主義だのと政府間協議にもちこむことです。例えばカーギルが全農に直接的に交渉したところで埒があきませんが、政府間協議にもちこんで政府と政府の問題にすることで、なんと埒があいてしまうのです。

また、米国企業を利するための新自由主義的(新古典派経済学的)な経済政策を日本国に呑ませるための対日世論工作を行っている米国のCSIS(戦略国際問題研究所)をつかい「全農は農家をいじめて阿漕な商売をしているから解体したほうがいいよねっ」という世論形成を行っています。

例えば、そうした対日世論工作によって典型的に洗脳されているのが、先述のカンナ屑です。

なお、小泉進次郎議員は、そのCSISの職員でした。

そうした背景があって進められているのが現在の「農協改革」なのです。

皆さん、思い出してください。彼の父君が「郵政」をぶっ壊した結果、日本国と日本国民にどんな利益があったでしょうか。アフラックのガン保険が各郵便局で販売されるようになったことがどれほどの国益なのでしょうか。

カンナ屑は、全農が農家を搾取して丸儲けしているかのように言っていますが、全農は赤字です。しかし、全農が赤字であるからこそ、私たち消費者が割高な農作物を食さなくて済んでいます。

それに全農の赤字を、農林中金の信用事業やJA共済の共済事業などの黒字で補うことで、我が国の食料安全保障が担われています。

さらに米国はJA共済の運用資金(約300兆円)も狙っています。JA共済を一般の保険業とイコール・フッティングさせることで、彼らのマーケットの一部にしたいのです。

そのためには協同組合である農協の存在が、どうしても邪魔なのです。この点でも、やり口としては「郵政改革」のときと同じなのです。