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議会報告 川崎市政

川崎市のインフレ率も連続のマイナス2016/10/03    

9月30日のエントリー『深刻化する景気』でも述べさせて頂きましたが、我が国の8月のインフレ率(コアCPI、前年同月比)はマイナス0.5%でした。2月の閏月効果を考慮すると、今年に入って一度もプラスに転じたことがありません。

恐ろしいばかりのデフレです。

一方、川崎市の8月のインフレ率(コアCPI、前年同月比)はマイナス0.1%で、こちらも今年に入って一度もプラスに転じたことがありません。川崎市の場合、2月の閏月効果を考慮しなくても今年に入って連続のマイナスです。

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こうした指数をみるだけでも現況は概ね把握できますが、念のため地元の商店主さんたちに景気動向をお聞きしてまわってみますと、「まことに厳しい・・・」「去年のほうがよかった・・・」という声が圧倒的です。

インフレ率が上がらない(むしろマイナス)、ということはモノやサービスの購入が少ないということを意味します。即ち、上のグラフは川崎市内の商品(モノやサービス)の売れ行きが依然として悪い、ということを雄弁に物語っています。

国民経済においては、誰かが生産したモノやサービスを、ほかの誰かが購入しない限り、絶対に所得は生まれません

9月30日のエントリーでも述べましたが、もう一度述べます。統計上、モノやサービスを購入する経済主体は4つだけです。1)家計、2)企業(NPOを含む)、3)外国、4)政府

もし、この4つの経済主体のすべてが、ことごとく財布の紐を更にきつく締めたらどうなるでしょう?

景気はさらに悪化します。GDPが激減して、大不況になることでしょう。

現に、それをやった1930年代の米国は1/4のGDPが激減しました。そして彼の国は、日本に戦争を吹っかけることで戦争需要を創出し大不況を克服したのです。つまり、米国政府が戦闘機や戦艦や魚雷や兵士の給料というモノやサービスを購入することでGDPを拡大し、景気を回復したのです。GDPの拡大=所得の拡大、です。

むろん、戦争がいい、と言っているわけではありません。

長期的にインフレ率の上がらないデフレ期には、政府(地方行政を含む)が需要を創造することの重要性を述べています

4つの経済主体のなかで最も経済基盤が軟弱なのは家計です。家計がデフレ期に貯蓄を減らしてでも消費を拡大することは困難です。企業にしても、需要不足のデフレ期に積極的に投資を拡大することはできません。モノやサービスの生産を拡大したところで売れないのですから。また、需要を海外に求めようにも、世界的なデフレ状態では輸出を伸ばすことも困難です。

そうです。最後に残った経済主体は地方行政を含む政府なのです。

心配なさらないでください。政府や地方行政が支出したおカネは名目GDPとなって税収として戻ってきます。国民経済の原則として使ったおカネは消えません。例えば、税収弾性値といって、GDPが1単位増えると、それにともなって税収増加率も上がります。

内閣官房参与の藤井聡先生によれば、現在の日本の税収弾性値は3~4のことです。

つまり、仮にGDPが3%増加したとすると、税収が9%~12%も増加するのです。

例えば、医療、介護、保育、教育、環境、防災、商店街振興、港湾整備そのほか公共事業などなどの分野で政府及び自治体が支出をする。その時、政府や自治体にモノやサービスを購入してもらった人々(事業者)の所得は必ず増えます。するとその人が、今度は別の誰かがつくったモノやサービスを購入します。するとその人がまた別の誰かの・・・となって所得が増えていきます。そして、所得(名目GDP)が増えれば税収も増えるのです。

ところが、川崎市を含め全国の地方自治体が緊縮財政政策をとって財布の紐をきつく締めています。

ここにきて政府(安倍政権)は方針転換をしましたが、この臨時国会で組まれる経済対策(真水で約7兆円規模)ではデフレギャップを埋めることはできないものと思われます。

悲しいかな我が国は依然として、行政までもが「家計簿」の発想なのです。