〒214-0012
川崎市多摩区中野島3-15-38-403
TEL:044-934-3302 / FAX:044-934-3725



議会報告 政治・経済

構造改革 vs 財政出動2016/10/02    

昨日(10月1日)から、当ブログサイトはスマホにも対応させて頂いております。そちらのほうも、ぜひご利用頂けましたら幸甚です。

さて、本日の日本経済新聞に次のような記事が掲載されています。

『金融緩和なぜ効かぬ 日米欧の中銀、袋小路に
成長力低下で刺激伝わりにくく
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO07898150R01C16A0NN1000/

いくら金融緩和を進めても、低インフレや低成長から抜け出せない――。日米欧の中央銀行がこんな袋小路に入り込んでいる。高齢化や技術革新の停滞などで経済の地力が落ち、緩和による刺激が経済全体に伝わりにくくなっているためだ。地力を上げるために必要な構造改革は遅れがちで、長期停滞を懸念する声も増えている。(後略)』

記事は日本銀行がどんなに金融緩和を進めても、もっと構造改革をやらないと低インフレ低成長から抜け出せない・・・」と言っています。

この新聞は、あいかわらず読者に真実を伝えようという誠実さに欠けています。というより嘘を言っています。

日本銀行がどんなに金融緩和を進めてもインフレ率が上がらないのは、デフレであるにもかかわらず政府部門が財政均衡(緊縮財政)にこだわっているからです。しかも、こんなデフレ期に構造改革を進めたら余計にデフレ化するだろうに。

そもそも、おカネの量(発行量)=総需要(名目GDP)、ではありません!

次の4つの経済主体・・・1)家計、2)企業、3)外国、4)政府、のいずれかがモノやサービスを国内で購入しない限り、インフレ率(物価)は上がらず総需要(名目GDP)は増えません。名目GDPが増えないとデフレから脱却することもできません。

ざっくり言いますと、日本銀行が発行したおカネのことをマネタリーベースと言いますが(厳密に言うと政府が発行した10円玉とか500円玉とかの硬貨も含まれます)、黒田日銀以降、量的緩和によってマネタリーベース(おカネの量)は増え続けました。今や400兆円にまで達しています。別にそれはそれでいいのですが、これだけ量的緩和を行っているにもかかわらず、それを政府が借りて使わないがためにインフレ率(コアCPI)が上がらず、総需要=名目GDPも上昇せず、結果としてデフレ状態が継続しています。

%e3%81%8a%e3%82%ab%e3%83%8d%e3%81%ae%e9%87%8f%e3%81%af%e5%a2%97%e3%82%84%e3%81%97%e3%81%9f%e3%81%91%e3%82%8c%e3%81%a9%e3%83%bb%e3%83%bb%e3%83%bb

%e3%81%8a%e3%82%ab%e3%83%8d%e3%81%ae%e9%87%8f%ef%bc%9dgdp%e3%80%81%e3%81%a7%e3%81%af%e3%81%aa%e3%81%84

グラフのとおり、1998年のデフレ突入以降、我が国は一度も1997年の名目GDPを上回ったことがありません。またリーマン・ショック以降は、未だ500兆円にすら達していません。グラフの数字は2015(平成27)年時点で499兆円ですが、おそらく2016(平成28)年は更に悪化することでしょう。理由は、当ブログの平成28年9月30日のエントリー『深刻化する景気』のとおりです。

なぜ政府がおカネを借りて使わなければならないのかというと、長引くデフレで・・・家計には消費意欲が、企業には投資意欲がないからです。民間の金融機関にしても、もっとおカネを貸したいと思っているのにデフレで借り手がいないのです。

デフレの恐ろしさは、物価が下がることではなく、日本国民全体の所得が縮小していくことです。(GDPは所得の総計でもあります

正しい解は、「金融緩和+構造改革」ではなく、「金融緩和+財政出動」です。

現在の我が国の政治家、行政マン、メディア等は、あまりにもデフレに無頓着すぎるように思います。